校長先生からのメッセージ(4月)

2022/04/29

校長室

運動会テーマ『ゴールの先の笑顔を信じて頑張ろう』

 運動会は、地域によって違いますが、一学期5月頃から順に行われるようになってきました。以前は、1964年10月に開催された東京オリンピックを機に、秋の運動会が主流でした。それが、学校のスケジュールの事情や気候的な理由から、春へ移行された学校が増えてきました。

大人になって皆さんも、自分が子ども時代の運動会をなんとなく懐かしく感じるのではないでしょうか。今は、自分の子どもの運動会に、親のほうが張り切ってしまうことも珍しくありませんね。

今年も横浜三育小学校では新学期の授業がはじまってから、運動会の練習も同時進行しています。運動場から聞こえてくる鼓笛の演奏の音や和太鼓の音、ダンスのためのリズミカルなBGM、競技のスタート合図の笛や掛け声、「タッタッタッタッ」という足が地面をたたく音など、聞いている方もワクワクしてきます。時には日差しの強い時間の練習もありますが、暑い中、本当によく頑張っています。

 今年も、新型コロナ感染予防のために、児童、保護者、教職員のみで運動会を行います。いつも教会の皆様や近隣の皆様に応援していただいていましたが、ご招待できず残念です。

運動会は文字通り体を使って個人やチームと競ったり、演奏や演技をしたり、仲間と協力してゴールを目指すといったものです。しかし時代と共に様変わりしてきました。

運動会の歴史は古くは明治時代にさかのぼります。海軍兵学校で開催されたのが、日本初の運動会と言われています。

その当時の海軍兵学校は、イギリス海軍式教育を導入しており、海戦や陸戦をまねた種目も行われるなど、当時の運動会は戦争や国の政策が大きく影響していました。日本が軍国主義や戦時下になると、運動会は、優秀な兵士を育てることが目的で行われていました。

現在の運動会は、体力向上と協力(協調性)を重点として開催されることがほとんどです。学校教育の中の大きな行事の一つである運動会は、戦闘訓練だった時代の流れとは違い、共にチームワークを築き合い、あるいは親睦を深め合う行事となっていきました。

今年度の本校の運動会テーマは「ゴールの先の笑顔を信じて頑張ろう」です。ゴールテープを切る喜びもあるでしょう。順位がどうであれ、頑張ったという達成感の「ゴール」もあるでしょう。演奏やダンスをやり切ったという喜びの「ゴール」もあるでしょう。また、応援している人たちが、どの競技でもどの演奏・演技でも、「ゴール」した子どもたちを見てその頑張りを喜ぶ笑顔もあるでしょう。

運動会前からその様子が想像できるテーマが選ばれたことを、私自身も嬉しく笑顔になります。

運動会で一位を取ったり、成功したり、うまくいったら、我が子はもちろん、お友達にも笑顔で褒めてあげると思います。一位じゃなかったとしても、うまくいかないことがあっても、「頑張ったね」「思い出がたくさんできてよかったね」と笑顔で励ましてあげてください。

「見よ、兄弟が和合して共におるのは、いかに麗しく楽しいことであろう。」

(口語訳聖書・詩篇133篇1節)

ご家庭の上に神様からの祝福が豊かにありますようにお祈りいたします。

校長 小原義信

 

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